スタバアレルギー
僕は家で勉強や何かの作業をすることが苦手なタイプだ。
ゲーム・テレビ・漫画など、言い出したらキリがないほどの誘惑がそこに待っているからである。きっと頷いてくれる人は多いんじゃないかな。
しかしそれでも、大学受験のために勉強をしなければいけないのが高校生である。
そのために僕は家の外で勉強しようと思い友達を誘った。
スターバックスコーヒーや、サンマルクカフェ、はたまたタリーズコーヒーなどに飲み物一杯で数時間も参考書とにらめっこをしていた時期もあったなぁ。
もちろん、学校に残って勉強すればいいし、塾の自習室を使ってもよかったのだが、当時高校性の自分には「スタバで勉強するのってなんかかっこよくね?」という幼稚な視点が備わっていたもんだから、それは仕方ないのである。
しかし、そんなこんな生活をある程度続けているとわかったことがある。
「あれ、なんかこれ身についてない気がする」
ある日突然、そう思ったのだ。
実際、当時の僕の成績はそれほど良くはなく、努力量・勉強量に比例しない成績に、よく頭を抱えていた…
さぁ、そこで僕はどうしたのか、ズバリこうしたのだ。
「学校に残って勉強し、塾の自習室を使った」
それだけで成績はグンっ、と上がった。言葉の通り、グンっっ、と上がったのだ。
学校や塾には先生がいて、質問だってできるし、邪魔する物もカフェなんかよりよっぽど少ない、それにお金だってかからない(塾に入るのにはかかるが、どれだけ自習室を使ってもお金はかからない)
考えてみればそっちの方がよっぽど効率が良いのは明らかであるが、どうしてか僕はそれがわかるまでに時間がかかった。ガキだったのである。
そんなことに気づけたおかげか、それとも運が良かったのかどうかはわからないが、一応それなりに入るのが難しいとされる大学に僕は入ることができた…
…と、ここまでが長すぎる前置きで、ここからが本題になる。
結局、この文章はどういう文章なのかというと、今や僕は『スタバで勉強する人アレルギー』である。ということだ。
タリーズやドトールで勉強?
⇒ かまわない。
名も知らぬ喫茶店でパソコンをいじいじ?
⇒ なにも問題ないじゃないか。
なのだが、なぜかスタバで勉強したり、パソコンをいじっている人間を見るとどうしてか、鳥肌が立ってしまう。
もちろんスタバを否定する気はないし(なんなら好きなくらいだ)そこで楽しく談笑したり、読書や人を待ったりしている人には何も思わない。『勉強系』がダメなのである。
昔は自分だって、そうしていた内の一人なのに、どうして今では、そういう人たちを見ると虫唾が走るようになってしまったのか?
果たして僕は嫌悪感よりも、好奇心が勝ってしまったので久々に僕もスタバで勉強をしてみることにする。ちょうど、大学のレポートが出されたところだ。
やってくるは、天王寺MIO 2Fに移設された店舗である。
やはり、いつ来てもこの店は混んでいる。なんとか空いてる席を確保し、レジへ。
今日の僕の気分は、トールバニラソイアドショットチョコレートソースノンホイップダークモカチップクリームフラペチーノだ。
もう一度言おう、トールバニラソイアドショットチョコレートソースノンホイップダークモカチップクリームフラペチーノだ。
品を受け取って、早速席へ、机の上に飲み物を置き、参考書とレポート用紙を広げる。
さぁ、始めよう。と、課題を始めてものの数分で集中力が切れてしまった。
それはなぜか?――そう、周りが気になってしまったのだ。
僕だって男だ、女性客が来ると、顔やスタイルが気になってしまうし。他人の会話に耳もつい伸ばしたくなる。
これではダメだと、気合を入れ直そうと、イヤホンをし、集中しようとしたが、やはりまたすぐに集中力が切れてしまった。そのまま店を出ようとしたが、出る最中、ひとつ気づいたことがある。
『スタバで勉強してる人、服装や顔つきがどことなく似てる説』
僕はこれを唱えようと思う。なんだろう、上手く口では言えないが、服装の感じや化粧の仕方、そして何よりも表情が得意げなのである。
いかにも「俺(わたし)、勉強してるぜぇ~、Mac広げてるぜぇ~」という雰囲気が出ていて、僕は嫌悪感を抱かずにはいられなかった。もうスタバで課題をやることはないだろうな、と思った。
スタバで勉強なんてせずに、自習室を使いなさい。なんて僕は微塵も思っていないし、勉強(作業)場所なんて人の好きにすればいいと思う。
個人的に僕がそういう人たちが苦手なだけで、なにも否定しようなんて思わない、彼らだって立派な人間だ。
…と、ここまで書いたのだが、この記事を書いているのは他でもなくスターバックスコーヒー内である。
始めたはいいが、飲み物も飲み終わり、早く店も出たいのでこの辺で終わることにする。うげぇ…